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にぃちぇ

Author:にぃちぇ
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部屋とパソコンと私。
色褪せる毎日を少し楽しくするためのブログ。
No.024 風が強く吹いている
風が強く吹いている風が強く吹いている
三浦 しをん

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箱根の山は蜃気楼ではない。襷をつないで上っていける、俺たちなら。才能に恵まれ、走ることを愛しながら走ることから見放されかけていた清瀬灰二と蔵原走。奇跡のような出会いから、二人は無謀にも陸上とかけ離れていた者と箱根駅伝に挑む。たった十人で。それぞれの「頂点」をめざして…。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた書下ろし1200枚!超ストレートな青春小説。最強の直木賞受賞第一作。

三日ぶりの更新

今日紹介する小説は三浦しをんさんが箱根駅伝を題材に描く「風が強く吹いている」

前々から読んでみたかったんだけど、
タイトルが思い出せずに購入出来なかった。。

そんなある日、友人のふとしたキッカケによりタイトルが発覚。
早速買いに行き先日読み終わった



めちゃめちゃ良かった☆

またしても本年度最優秀候補にノミネートです。笑。
基本的に僕は青春ものに弱いので
三浦しをんさんが紡ぐこの物語に目頭さえ熱くなる想いでした
青春モノだったら「青春デンデケデケデケ」なみによかった☆
いや、超えているかもしれん。


主人公は蔵原走(くらはら・かける)という
名門高校の陸上部に所属していたんだけど、
ある問題を起こし大学の推薦も全て投げ捨て、今の寛政大学に進む。

・・法政大学?っと想ったそこのあなたは一等賞。
そうなんです、法政大学と大東文化大学の陸上部が執筆に協力しているんです。

そしてある夜に清瀬灰二(きよせ・ハイジ)が走を見出し、
竹青荘(チクセイソウ)というボロ宿舎での共同生活に引き込む。
その竹青荘には走を含めて10人の個性豊かな登場人物がいて、
なんとハイジは突然「箱根駅伝」を目指そうと言い出す。

ほとんどが陸上素人である竹青荘の住人は、
乗る気になる者、反対する者などそれぞれの意見が飛び交う。
中には漫画オタクもいるんだから。

でも最終的には半ば強制的に全員参加で、
日々練習を積んでいく。。

最初は嫌々だった面子も徐々に走る楽しみを見出し、
仲間であるハイジの夢の一端を担おうとそれぞれが本気になっていく。
タバコを止めたりルームランナーを貰ったり。
ハイジの知らない所で、皆が努力している。


時に喧嘩したり、悩んだり、結果を残すために必死になり。
またそれぞれの面子にはそれぞれの事情がある。
そうした絡みを乗り越えて、箱根という一つの目標を目指す。


・・いい。笑。

十人が十人キャラがたってて面白い。
音楽が好きで剣道をやっていたユキ。
司法試験に一発合格するくらい頭脳明晰。母親想い。


体格というハンデによって陸上を諦めたヘビースモーカー、ニコチャン。
二浪+二留年という最年長。どうどうとしている。

クイズ番組が大好きなキング。
緊張しやすく、また親友がいない。

明るい性格の双子、ジョータ&ジョージ。
サッカーを嗜み、屈託のない性格(ジョータを少し違う)

どこぞの山奥の田舎から上京してきた神童。
幼少期は神童として名を馳せていた。
優しい性格で事務作業を手伝う。

留学生のムサ。
神童から日本語をよく教えてもらうが、それが肩こりになりそうな畏まった物言いに。

そして漫画オタクの王子。
漫画に対する執念は凄まじく陸上とはかけ離れた存在だが、
ハイジがその執念を走りに向けさせ、なんとかなる。笑。

ハイジは高校時代、有名校のコーチである父の過度な練習法により
膝を壊し有名大学への進学を自分から断る。
でもやはり走りたくて、竹青荘のメンバーを箱根に導く。
陸上とメンバーの性格をよく知った頑張り屋。

最後に主人公、蔵原走。

この十人が箱根の特性によくマッチしたキャラ設定で、
わずか十人の挑戦だけど、物語を面白くさせてくれる!!!!!


走自身も様々な葛藤の中にいる。
走る事が好きなのに、タイムに雁字搦めにされた高校の部活動。
嫌気がさし陸上とは無縁の大学に進んだ。
そして出会った途方もないハイジの夢。

最初はなぁなぁで付き合っていた。
そりゃそうだ、陸上をやっていて素人が箱根を目指すなんて聞いたら呆れてしまう。
それでもこのメンバーならと少し希望も沸く。

それからどんどんのめり込んで行く。
竹青荘のメンバーが日に日に良くなる様を目の当たりにし、
竹青荘の目標に走は本気になっていく。
でも本気になればなるほど、素人の”タイム”が気になってしまう。
タイムが良くなり調子付く周りのメンバーと、
悠長に喜んでいられない走との大きな心の格差。

「これでホントに箱根を目指せるのか?」

イライラは募り、竹青荘の住民とも喧嘩を始めてしまう。
走の純粋なまでの走る事への真面目さが裏目に出てしまうのだ。

こうした喧嘩を重ねながら走はハイジに問われる。

「走るとはなんだ?」

速いだけなら走らなければいい。
車や新幹線に乗ればもっと速くなる。
走は最初答えられなかった。
でも竹青荘のメンバーと一緒に練習し、様々な経験を通して段々と分かり始める。

箱根駅伝という一本の襷を繋いで走るだけの競技。
傍から観ればそれだけかもしれない。
一人20km近く走るだけのただの正月のイベント。

でもその中にはこうした十人十色の物語が詰められている。
走るだけの競技なのに、これほどまでに多くの感動を呼ぶのは、
生の情熱が物語っているからなんだろう。

もちろん堅苦しいだけじゃない。
元来、大学生というのはアホな生き物である。笑。
そんな大学生らしいユーモアにも富んだこの一冊は本当にお勧めできます。

500ページ以上もある長編で尻込みしそうだが、
そんなモノは読み始めると忘れてしまうくらい面白かったです

今年も順天堂大が素晴らしい走りを見せてくれた。
第五区での今井さんはまさに「山の神」と称される程で、
4分の差を逆に1分差つけて往路優勝を果たした。
そして翌日には総合優勝を母校に捧げている。

こうしたドラマも、この「風が強く吹いている」を読む事でもっと深く濃い物語となると想う。
来年の箱根も楽しみに想うそんな一月の下旬




箱根の山は天下の険!!
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テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学

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